はじめに
誰でも一度は撮るであろう証明写真。
この章では、良く使われている証明写真のサイズと、それぞれの注意する点がありますので、是非お読みいただけると嬉しいです。
証明写真は、目的や用途に応じて様々なサイズがあります。
用途的な物の数を数えると数十種類あります。
その中でも、もっとも私が多く撮影するサイズは大体3~5種類です。
証明写真は「横○○cm × 縦○○cm」といった写真のサイズがありますが、顔の大きさ、頭の上の余白にも気を付けないといけないのはご存じでしたでしょうか。
今までの経験から、いくつか説明していきます。
証明写真の種類は数十種類、その一部のサイズと用途
2.4×3.0cmに対応しているもの
自動車運転免許証、ハローワーク受給申請*(2.5×3.0)、実用英語技能検定受験、防火管理者免許、アマチュア無線技士の免許申請、衛生管理者免許申請など。
3.0×4.0cmに対応しているもの
一般履歴書、国家公務員試験、身体障害者申請、各種カード交付申請、情報処理技術者受験など。
3.5×4.5cmに対応しているもの
パスポート申請、個人番号(マイナンバー)申請、司法試験受験、国外運転免許申請、税理士受験、危険物取扱試験、理容師美容師国家試験など。
書き揃えると、まだまだあります。
特に、上記の黄色い下線の説明と経験談を書き留めていきます。
自動車運転免許証 2.4×3.0cm
2022年3月に国会で決定された道路交通法の改正で、希望者に対してマイナンバーカードの中に、運転免許の関連情報を記録できるようになるようです。要は、マイナンバーカードと運転免許が合体するような感じ。
これは2024年度末に開始されるようです。今後は本人確認用の書類として、運転免許証やマイナンバーカードの動きが盛んになりそうですね。
是非、運転免許の顔のサイズを決めてほしい所。
運転免許の写真サイズはご存じの通り「2.4×3.0cm」ですが、顔の大きさを気にしてみたことはありますか?
私は日常、証明写真は毎日撮りますが、就活時期になると学生さんを中心に、履歴書サイズと運転免許サイズを多く撮ります。
以前の話ですが、数十人撮った中のほんの数人が、「免許の申請に行ったら、写真の撮り直し」をさせられたといわれまして。いったい何が…!?
戻された写真を見ても、特に問題が無く、私も初の経験でしたので、警察の受付に問い合わせてみました。
私の会社の事業部にスタジオや写真店があり、証明写真は機械でプリントしています。パソコンで頭のてっぺんから顎まで指定すると、そのサイズで証明写真が作れるので、100人作っても全員同じサイズで作れます。
運転免許の顔のサイズは、決まったサイズが無いのはご存じですか?
運転免許には、写真のサイズは2.4×3.0cmと決まっていますが、顔の大きさには決まりが無いんだそうです。
では、どうして申請した写真が戻されたのでしょう。それは…、
「なんか、顔が小さく見えた」、だそうです。
曖昧ですね。
すべて同じ顔の寸法なのに。その後、「そういう事でしたらOKです」という回答。んー。
人間の顔は丸い顔の方も居れば面長な顔の方も居ますので、最初に却下された写真は面長の写真。
運転免許の顔の大きさは、大体2㎝くらいにすれば大丈夫といわれていますが、判断は人が行うので、注意しないといけません。
また、正規か例外かは不明ですが、自分のインクジェットで印刷した写真が運転免許になった、という例があります。
私も初耳でしたが、ルーペでよく見ると、微かにですが、インクの横線が見えました。良いか悪いかは判断しかねますが、万一、不備で戻されるのを考えると二度手間になるので、出来れば写真屋さんで撮るようにしましょう。
ハローワーク受給申請*(2.5×3.0cm)
失業された方が利用するハローワーク。ここでも証明写真が頻繁に使われています。
運転免許と比べると、1㎜の差ではありますが通用します。
以前、そのハローワークの方から言われて、「少し顔を大きめに作ってください」でした。
これも顔の大きさ指定が無いので曖昧です。運転免許の顔よりも2~3㎜大きめに作っています。もしかするとハローワークでも、地域が変わると都合が変化する可能性もありそうです。
良く調べておきましょう。
一般履歴書 3.0×4.0cm
一般的な履歴書について、サイズに幅のある書面を見たことがあるでしょうか?
横2.4~3.0㎝ × 縦3.6~4.0㎝。
このような場合は、小さい方のサイズで作ると、写真貼付枠の点線が見えるので、3.0×4.0㎝で作れば良いと思います。
履歴書サイズといっても、学校や企業指定の履歴書が有ったりしますので、サイズは要項に合わせなければいけません。
また就活の写真も、一次審査の写真と、面接時の実際の本人と異なるといったお話も企業の方から聞きますが、加工のし過ぎには注意が必要です。
パスポート申請 3.5×4.5cm
パスポートに使用する写真ですが近年、美肌効果やシミ、シワ、そばかす、ほくろ取り等々、色々な加工が流行っています。
あるパスポートを受付している方のお話ですと、もし加工した写真で日本国籍でパスポートを取得して出国できても、日本に戻る際に海外から出国できない可能性も否定できない、というお話でした。
偽造までにはならないと思いますが、本人確認が出来ないと…、と思えば怖いものがあります。
パスポートの写真は、加工しない方が無難です。
個人番号(マイナンバー)申請 3.5×4.5cm
マイナンバーカードの申請も写真を使いますが、パスポートの写真と同等です。
あえて異なる点といえば、マイナンバーの場合、シンプルな背景のグラデーションが可能です。
以前、機関に問い合わせたことがあり、背景は何色でも良いのか、という質問に対して、答えは、無地背景のシンプルなものに、といわれました。
また、私が最も苦戦するマイナンバーとパスポートは、赤ちゃん。
一発で成功したことがなかなか無いです。
寝てるとき、泣いてるとき、難しいんですよね~。
上の写真はマイナンバー用に撮りましたが、背景がグラデーションなので、パスポートには規格上使えません。でも、何度か通過したことがあります。この辺も人間の判断になりますので曖昧と思いました。グラデーションの程度にもよるのかと思いますが、パスポートには使わないようにしましょう。
マイナンバー申請の写真は意外と柔軟性があったりする?
上記のように、マイナンバーの申請は写真の大きさだったり、顔の大きさだったり、色々と規定や制約がありますが、決してそうではないということを知っていましたか?
例えば、健常者の方であれば、自分で写真を用意できますが、寝たきりの方、起き上がれない方等、色々な方がいらっしゃいます。
そういった方々は、規定通り写真が撮れません。
私は写真を撮る立場にありますが以前、頭も動かせない、寝返りも出来ない、目もパッチリ開けれない、しかも酸素の管を付けている。
写真を撮る時だけ酸素を外す?
そんなこと出来っこないですよね。
マイナンバーの申請は、自分でもネット申請で出来ますが、上記のような方は、ネット申請はしない方が良いです。
全国各市町村などの自治体では、一般市民の申請は受け付けているだけですので、最終的には、国の大本の方が最終判断します。
どうすれば良いのか悩んでいる方も多いかもしれません。
そういった場合は、現在の状態、状況を一筆、書き添えて申請してみるようにした方が良いです。
そうすれば状況を判断してくれて通過できる場合があります。
実際に実例がありますので、諦めず申請することをおすすめします。
そういった内容を記入できる書式は現在のところありませんので、紙に記入し同封して申請しましょう。
最も効果があるかも知れない方法は、施設や病院の一筆があればさらに良いかもです。
あとがき 意外と知られていない、証明写真の”盲点”
ここまでお読みになれば、ほとんどの証明写真の受理や合否の判断は、ほぼ判断は人間がしていることが分かりますので、合否も曖昧なところがあります。
撮る側からしても、きちんとしたサイズ規定があれば、もっと撮りやすい。
また流行りの修正も、用途に応じては、ほどほどにしたほうがよさそうですね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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