カメラや機材に簾(すだれ)を掛けて、格好が悪いと思う方もいらっしゃるかと思いますが、どれだけの効果があるか分かれば、決して格好悪くないです。むしろ、無いと困ります。
球場でたまに質問されます。日差しの強い時、業務用カメラに簾(すだれ)を掛けて撮影しています。
「効果って、あるの?」
この記事をご覧になれば、簾(すだれ)がどれだけの効果があるか、お分かりいただけると思います。
簾(すだれ)とは
日差しの強い夏に、古くから日本に存在する簾(すだれ)を使用することが多いです。簾は日差しを遮り人にも優しいですが、実は機材にも優しいんです。簾は、細く割った竹を編んで作っています。
最近では、色々なサイズや大きさの簾が市場に出回っていて、値段も安く、入手しやすくなっています。
簾(すだれ)に似たもの、「よしず」
簾によく似たものがあります。それは「よしず」です。
「よしず」は主に立てかけて使用する用途で、大きいものが多いです。
よく、温泉や屋台などで使用されているのを見たことがあると思います。よしずは「葦(よし)」から作られていて、それを編んだものがよしず、葦簾ともいうようです。
どちらも竹や葦を編んで作ったものですが、簾の方がカメラにかけて使うに、丁度良い大きさのものが豊富なので、使うのであれば簾が良いでしょう。
ただ、注意する点があります。竹や葦は、中が空洞になっていて、直接強い日差しを遮るような構造になっていますが、海苔巻きを巻くのも簾です。一般的に、海苔巻きを巻く簾は、竹や葦のように仲が空洞になっていませんので、効果はありません。また、強い日差しは遮れても、中に籠った機材の熱が逃げにくいので、簾を選ぶときには注意が必要です。
簾(すだれ)や、よしずの効果
簾やよしずは、強い日差しを遮断しながら、風を通す効果があります。
業務用ビデオカメラは黒っぽい色が多く、カメラボディ、ファインダーやレンズが日差しを受けやすくなっています。
炎天下に1時間ほど野球の撮影をして、カメラと簾の間に手を入れてみると、そんなに熱くないです。私の場合は、ファインダーの部分を簾が邪魔をしますので、写真のようにハサミでカットして使っています。
野外撮影で使う機材たち
写真をご覧のように、確かに見た目は良くないですが、でも無いと困るんです。
業務用カメラの説明書には、動作推奨温度0~40℃、保存温度-20~60℃と書いています。
電子部品を多く使っている機材類は、寒い時に使用する場合、少し前から電源を入れておいて、少し温まったくらいが丁度良いです。
しかし、炎天下には気温だけでも30℃以上になることがあり、ましてや黒い機材に直射日光が当たり、機材が温度オーバーでもして止まってしまったら撮影が出来なくなることも予想されます。
炎天下に何温度になるかまでは測定していませんが、カラービューファインダーであれば確実に人の体温以上になっていて、相当熱くなっています。
カメラボディもファインダーを覗くとき、たまに右のほっぺがボディに当たる時があり、結構熱いです。レンズは差ほど熱くはなりません。
このように簾は、野外の炎天下には必要なものとなっています。
業務用ビデオカメラに限らず、家庭用のビデオカメラにも使用できる簾。帽子やタオルを掛けている方もいらっしゃいますが、籠った熱は逃げにくいので簾をおすすめいたします。
見た目は良くないですが、大活躍している簾。一度使ってみては如何でしょうか。
まとめ
- 簾は放熱効果が良い。
- 海苔巻き用の簾は放熱効果が無いので注意が必要。
- カメラや機材に帽子やタオルを掛けるのは放熱効果が少ないので注意が必要。
- 簾はカメラ以外の機材の熱を発するものにも有効。
機械にも可能な限り優しい環境で働いてもらいたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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